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火災保険

【注意】火災保険でよくある勘違い5選|これを知らないと補償されません!

はじめに

こんにちは。山中木材の藤井です。

私は大手ハウスメーカーで10年間営業を担当し、数百組のご家族の家づくりを支援してきました。その中で痛感したのは「施主側に知識がないと、せっかくの新築で損をしてしまう場面がある」ということ。実家は一級建築士も所属する不動産会社で、注文住宅をよく知る専門家集団が寄り添う土地探しなどを行っており、現場と金融・保険の“間”に落ちやすいミスを数多く見てきました。

本記事では、共働きで忙しい方でも5分で押さえられるように、火災保険の“つまずきポイント”を具体例付きで整理。最後に正しい確認ステップミニチェックリストも付けています。今日、保険証券(見積書でもOK)を開いて、自宅に合った補償かを一緒に確認しましょう!

この記事でわかること

  • 初心者がやりがちな勘違いと、補償されない典型パターン
  • 立地や家族構成に合わせた補償の選び方
  • 契約前後にやるべき正しい確認ステップミニチェックリスト

勘違い①:「火災保険=火事だけ」を補償する保険

実は・・・落雷・風災(台風・突風)・ひょう・雪災・水災・盗難・破損汚損など、カバーできる事故は広いです。
ただし契約次第のため注意が必要です。

新築で起こりがちな実例

  • 台風の飛来物で窓ガラスが割れた  風災で対象になることが多い
  • 子どもの室内ボール遊びで壁に穴  破損汚損が対象になる場合あり(契約要件・自己負担額に注意)

 

よくある落とし穴

「標準プラン」だから安心と思い込んでいた結果、 水災や破損汚損が外れていることもあるため、注意が必要です。

勘違い②:水害(浸水・土砂)は自動で補償される

実は・・・水災補償を付けない限り対象外です。
近年は豪雨・内水氾濫・側溝逆流など「川から離れていても被害」というケースが増加しています。

新築で起こりがちな実例
  • 道路冠水からの床下浸水でフローリングが波打つ  →  水災を外していて対象外
  • 室外機や外部コンセントの浸水で電気系統が故障  →  水災に含められることもあるが、床上・床下や損害割合の条件に要注意

 

判断のコツ

ハザードマップで「洪水・内水・土砂」を確認
■分譲地の計画高(周囲道路との高低差)、排水計画・側溝の状態も見る

[元・大手HMの営業マン]藤井からのアドバイス①

水災は外す」と判断する場合でも、『想定する最大被害と自己復旧可能な上限費用』を家族会議で数字にしてください。たとえば“床上10cmの内装張替え+家電一部買い替えで○○万円まで自費OK”のように線引きを決めると、迷いが消えますよ

勘違い③:地震による火災は火災保険で補償される

実は・・・原則カバーされません。地震・噴火・津波が原因の損害は、地震保険(+地震火災費用特約 等)で備える必要があります。

新築で起こりがちな実例
  • 地震後の出火で隣家からの類焼  →  もし地震が原因なら火災保険の「類焼損害」は使えず、地震保険の領域
  • 食器棚転倒でキッチン破損  →  地震動由来は地震保険の対象

 

ポイント

■地震保険は建物・家財それぞれ契約。家財の付け忘れが多い。
■保険金額は火災保険の30~50%が上限“最低限どこまで復旧したいか”を決めて配分をしてください。

[元・大手HMの営業マン]藤井からのアドバイス②

在宅避難を想定して、「建物30%、家財30%」のようなバランス設計を検討しましょう。
冷蔵庫・洗濯機・寝具・調理器具など生活再開の核を守る家財の設定を軽視しないことが、共働き家庭の“復旧スピード”を左右しますよ。

勘違い④:家財は建物の保険に含まれている

実は・・・家財は別枠(家財保険)です。家具・家電・衣類・カーテン・ラグ・食器など「持ち物」は建物に含まれません

よくある“もったいない”
  • 新築でまとめ買いした家電セット(冷蔵庫・洗濯乾燥機・テレビ)が落雷サージで故障  →  家財保険なしで自己負担
  • 自転車盗難ベビーカーの破損など、特約でカバーできたのに未加入

 

家財金額の目安


家財金額は、家の中の持ち物を買い直すための上限額です。ここを低く設定すると全損や盗難のときにお金が足りず、逆に高すぎると保険料が無駄に上がります。だからこそ、最初にちょうど良い金額を決めておきましょう。

■まず目安:大人1人=約250万/子ども1人=約150万。
■そこに大物だけ上乗せ:冷蔵庫、エアコン台数、PC台数、カーテン・照明など。
■迷ったら+10〜20%のゆとりで不足リスクを回避。
■高額品(時計・楽器・高級カメラ等)は、会社によって個別申告・特約が必要なことあり。
■スマホで写真・型番・購入額を残しておくと、万一のとき手続きが速い。

勘違い⑤:古い家でも新築同様の金額が出る

実は・・・保険金の算定には「時価」「再調達価額」があります。

【時価】再調達価額 −(経年減価)
【再調達価額】同等のものを新たに建て直すための額

新築の基本は「再調達価額」。ただし設定を誤ると…

過少:全損でもお金が足りず復旧不能
過大保険料だけ高くて、支払いは上限まで(実損主義・支払条件に注意)

[元・大手HMの営業マン]藤井からのアドバイス③

設計図書・仕様書・付帯工事(外構・付帯設備)のどこまでを建物評価に含めたかを担当者に確認。延床×地域×構造の単価だけで機械的に入るとズレます。「もし全損なら、今の仕様で建て直すのにいくら要る?」ここを先に金額化してから保険金額を決めてくださいね。

【保存版】契約前後にやる「正しい確認ステップ」

1.災害リスク把握

自治体のハザードマップ(洪水・内水・土砂・津波)、海抜・周辺高低差、側溝・排水経路を確認。

2.建物・家財の評価

再調達価額で建物金額を設定。
家財は世帯構成・持ち物の質から概算。高額品は別途確認する。

3.補償範囲の決定

火災・落雷・風災・水災・盗難・破損汚損・類焼損害・個人賠償など、いる/いらないを線引き。

4.特約の取捨選択

地震火災費用、残存物片付け費用、臨時費用、修理見積サポート等を生活像に合わせて。

5.免責金額の設定

1万円/5万円など。
「小損は自費」にすれば保険料は下がるが、使わない保険にならないか冷静に。

6.支払条件の理解

修理費用型か時価か/一部損の基準を確認。
写真・見積・領収の要件をメモ。

7.契約期間・払込方法

長期一括 vs 年払い。料率改定リスク家族の収支で最適化。

8.見積は最低3社で比較

保険金額・免責・特約・事故対応の実績を横並びで。

9.証券チェック

物件住所・構造級別・保険金額・免責・特約の誤記を初回で是正。

10.万一の時の行動メモ

安全確保 →被害写真 二次被害防止(ブルーシート等)
→保険会社連絡 →見積書類準備。

【ミニチェックリスト】(コピーして使えます) チェック欄
●ハザードマップで水災・土砂を確認した
●建物は再調達価額、家財は世帯実態で設定した
●水災・破損汚損・盗難など外していないかを確認した
●地震「建物」と「家財」の配分を決めた
●免責金額・支払条件(小損の扱い)を把握した
●見積は最低3社比較した
●証券の記載ミスがないか初回で点検した

よくある質問(FAQ)

Q1. 水災を外すか迷っています。判断基準は?
→ ハザードマップの水深想定、敷地と道路の高低差、分譲地の排水計画を総合判断。外す場合は「最大自費」の上限額を家族で合意してからにしてください。

Q2. 家財金額の決め方が分かりません。
→ まずは目安(夫婦+子1〜2で500〜800万円)。家電・家具の購入価格の合計や、写真で持ち物棚卸しを行い、高額品の特約要否を確認してください。

Q3. 地震保険は高いので建物だけで良い?
→ 在宅避難の再開速度を重視するなら家財にも配分を。冷蔵庫・洗濯機・寝具・調理具が揃えば、共働き家庭の生活復旧が早いですよ。

Q4.免責5万円にしたら使いにくくなりませんか?
→ 小損は自費になりますが保険料は下がる傾向。「使う場面(中〜大損)」を想定して、総額で得かを比較してください。

Q5. 新築引渡し前に契約すべき?引渡し後でも大丈夫?
→ 引渡し日=危険負担の切替が基本。引渡し当日から補償が効いているように、事前に開始日を調整してください。

まとめ(家づくりで損しないための一手を、今日から)

火災保険は“なんとなく標準で”ではなく、「我が家のリスク」と「生活再開の優先順位」から逆算するのが正解です。

  • 水災の要否はハザードと自費上限で判断
  • 地震は建物+家財のバランス設計
  • 再調達価額で“建て直す力”を確保

忙しい共働きでも、今夜10分だけ証券(または見積)を開いて、水災/地震/家財/免責の4点だけチェックしてください。それだけで“補償されない”リスクはグッと下がりますよ。

この記事を書いた人

営業部 チーフ 藤井 駿

営業部 チーフ 藤井 駿

家づくりでのお悩みを一つ一つ丁寧に解決させて頂きます。山中木材で建てて良かったと思われるよう責任持ってご担当させて頂きます。

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