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家づくりで“絶対に損しない”ためのお金の落とし穴5選

目次
はじめに:なぜ家づくりでお金の失敗が起こるのか
こんにちは。山中木材 新築部門の藤井です。
私はこれまで大手ハウスメーカーで10年間、営業として多くのお客様の家づくりに携わってきました。その経験の中で痛感したのは「家づくりのお金の知識がないことで、知らず知らず損をしてしまう人が本当に多い」という現実です。
私の実家は、一級建築士も在籍する地元密着の不動産会社を営んでおり、「土地探しから家づくり、資金計画まで」幅広くご相談を受けています。お客様のご相談に乗る中で、「資金計画を甘く見てしまったことで、せっかくの理想の家づくりにブレーキがかかるケース」をたくさん見てきました。
家づくりは「人生で一番高い買い物」とも言われますが、実はお金の落とし穴がたくさんあります。今回は「新築を検討し始めたばかり」の方にこそ知ってほしい“絶対に損しないためのお金の落とし穴5選”を、わかりやすくお伝えします。
【落とし穴1】本体価格だけで予算を決めてしまう
「この家なら1,800万円!」といった本体価格を見て、予算を決めてしまっていませんか?
実は、本体価格以外にもお金がかかるポイントがたくさんあります。
- 土地代 ※購入や借地の場合 ・土地代の諸費用
<参考記事>注文住宅のための「土地探し」の方法とその最適解(注意点付き) - 付帯工事費(地盤改良、外構、上下水道引き込みなど)
- 諸費用(登記費用、各種手数料、火災保険、銀行の諸費用など)
- オプション(追加の収納、窓、照明、カーテン、コンセント位置の変更など)
これらを後から知って、「予算が足りない!」となる方が非常に多いです。
見積書を受け取ったら「何が含まれていて、何が含まれていないのか」まで必ずチェックしてください。
藤井からのアドバイス①
わからない項目や不明点は、遠慮なく担当者に確認してくださいね。
“とりあえず契約”は絶対NGです!
【落とし穴2】“月々返済額”だけで安心してしまう
住宅ローンの広告や営業トークで「月々○万円でマイホームが持てます!」と聞くと、つい安心しがちです。しかし、毎月の返済額”だけで判断するのはとても危険です。
- 住宅ローンの返済以外に、生活費・教育費・車の買い替え・老後資金などもかかります。
- 金利がいくらなのか、返済期間は何年なのか、ボーナス払いの有無なども確認が必要です。
- 同じ「月々○万円」でも、変動金利や固定金利、返済期間、ボーナス払いをどう設定しているかで総支払額は大きく変わります。
- 営業マンから提示されるシミュレーションが「どんな前提条件で作られているのか」を必ず確認しましょう。都合の良い数字だけを見て安心してしまわず、シミュレーション内容は細かくチェックしてください。
- 急な収入減や予期せぬ出費に備え、「余裕のある返済計画」が必要です。
無理のない返済額を設定し、「家計全体」で資金計画を立ててください。
藤井からのアドバイス②
“今は払える”だけでローンを組むのは危険。将来のライフプラン(子どもの進学や老後)も一緒にシミュレーションしましょう。また、ローンシミュレーションの前提条件は必ず営業マンに確認して、納得してから決めてください。
【落とし穴3】入居後の“ランニングコスト”を甘く見る
家は建てて終わりではありません。
実際に住み始めてからも光熱費・固定資産税・メンテナンス費用などの“ランニングコスト”が毎年かかります。
- 断熱性能が低い家だと、冷暖房費が予想以上にかかることも。
- 定期的な設備交換や、外壁の塗り替えも数十年に一度は必要です。
- 火災保険や地震保険も継続的な支出です。
- ランニングコストを実際より安く見積もられていないかも、しっかり確認してください。都合の良い数字だけを鵜呑みにしてしまうと、後から「こんなはずじゃ…」となることも多いです。
- また、メンテナンス期間やメンテナンス費用はもちろん、各部材の保証期間についても必ず確認しましょう。保証が切れたタイミングで大きな出費が発生するケースもあります。
建てる前に「10年後、20年後まで見据えた家計のシミュレーション」をしておくことが、長く安心して暮らすコツです。
藤井からのアドバイス③
断熱や設備のグレードアップは“先行投資”と考えて。毎年の光熱費や修繕費の削減につながることも多いですよ。保証内容やランニングコストの説明もしっかり受けて、後から慌てないようにしてくださいね。
【落とし穴4】もらえるお金・減税を知らずに損をする
家づくりには国や自治体からもらえる補助金や、住宅ローン控除などの減税制度が用意されています。
しかし、「知らなかった」「申請し忘れた」で受け取れなかった、という声も少なくありません。
- 住宅ローン減税の要件・申請方法
- 省エネ住宅や子育て世帯向けの補助金
- 地域ごとの給付金や助成制度
これらの制度は“タイミング”や“手続き”も重要です。早めに調べて、利用できるものは必ず活用してください。
最近、特に多いのが不動産取得税の減税措置の申請忘れ。土地の購入もしくは、家を建ててからだいたい半年後に支払いの通知が届きますが、これをこのまま支払ってしまうと、条件によっては10万円以上損してしまうこともあります。通知が届いたら、記載されている県税事務所へ電話して「減税措置の申請方法を教えてください」と問い合わせをおこなってくださいね。
【落とし穴5】情報や営業トークに振り回されてしまう
最近はインターネットやSNSにも情報が溢れています。また営業担当者の「今だけ特別割引!」「うちならお得です!」といったトークもよく耳にします。
でも本当に大事なのは「自分たちに合った資金計画」を立てることです。
- 他人の成功例や流行に流されない
- ネットや営業の情報は参考程度に
- 不明な点は“複数の専門家”に相談する
「家族の将来に本当に必要なものは何か?」を冷静に考えて資金計画を立ててくださいね。
よくある質問(FAQ)
Q1. 「住宅ローンの頭金はどれくらい必要ですか?」
→A. 一般的には物件価格の1〜2割が目安ですが、現在は頭金ゼロで組める場合も。ただし、自己資金が多いほど毎月の返済負担が減り、審査も通りやすくなります。
Q2. 「資金計画はいつから始めるべきですか?」
→A. 家づくりを意識した時点で“最初に”始めるのがおすすめです。土地探しや住宅会社選びの前に、資金計画を立てると後悔しにくくなります。
Q3. 「ランニングコストはどれくらいかかりますか?」
→A. 建物の規模や性能、地域にもよりますが、光熱費や固定資産税、保険、定期的なメンテナンスで年間20〜40万円程度は見込んでおくと安心です。
Q4. 「補助金や減税制度はどう調べればいいですか?」
→A. 住宅会社や金融機関、自治体の窓口で相談できます。情報が頻繁に変わるので、着工前・契約前に必ず最新情報を確認してください。
まとめ:後悔しない家づくりのために
<当社施工事例>
家づくりは、夢や楽しみがいっぱいある一方で「お金の落とし穴」も潜んでいます。今回紹介した5つのポイントを知っているだけで、余計な出費や後悔を防ぐことができます。
迷ったら
①家計全体で考える
②わからないことはすぐ確認
③未来の家計まで見据える」
この3つを意識して進めてみてください。
家づくりのお金は、正しい知識を持っているだけで大きく損を防げます。「わからないことはそのままにしない」ことが一番のコツです。
これからも、みなさんの安心・安全な家づくりを応援しています。