ブログBLOG

照明

【保存版】プロが教える照明の選び方|ダウンライト・ペンダント・間接照明の上手な使い分け

はじめに

家づくりの打ち合わせでは、キッチンやお風呂、間取りの話で頭がいっぱいになり、つい「照明計画」は後回しにされがちです。
ですが、照明は暮らしの快適さを左右する“影の主役”ともいえる存在。

明るすぎて落ち着かない、逆に暗くて料理が見えにくい、掃除が大変…そんな後悔を耳にすることは少なくありません。
実際、照明の位置や色を少し工夫するだけで、同じ間取りでも空間の印象は驚くほど変わります。

今回は、私が18年間にわたり、住宅関連の建築資材の商社マンとして営業してきた経験をもとに、「これは選んで正解!」「今の暮らしに本当に役立つ!」と感じる照明の選び方をお伝えします。

私の実家はタイル工事と建材販売を手がける老舗の家業を営んでおり、子どもの頃から現場の空気を感じて育ってきました。今は住宅会社の営業という立場ですが、単なるカタログ知識ではなく、実体験やお客様から聞いてきた“本音”を大切にしています。

照明計画で失敗が起きる理由とは

<当社施工事例>

家づくりでは、どうしても「間取り」や「設備」の打ち合わせに多くの時間を使い、照明計画は“最後の調整”になりがちです。しかし、照明は使い始めてから気づく後悔が多い部分でもあります。

「ここにスイッチがあれば…」「思ったよりまぶしい」「玄関が暗い」など、毎日の小さなストレスにつながる要素が多いのです。

特に、デザイン性を優先して「おしゃれだから」「モデルハウスで見たから」と選んでしまうと、生活時間帯や家族構成に合わない“光のムラ”が生まれます。照明は「明るさを取るため」だけでなく、暮らしのリズムを整える道具だと考えると、自然と計画がうまくいきますよ。

各空間での照明の基本と正解パターン

玄関・外構まわり

<当社施工事例>

夜に帰宅して玄関が真っ暗だと、不安にもなりますし、荷物の出し入れにも不便です。
玄関の外と中、それぞれに人感センサーライトを設置するのが基本です。

また、駐車場が離れている場合は、車の乗り降りスペースにもセンサーライトを設けると安心です。照明が自動で点くだけでも、夜の動線がスムーズになり、防犯性も高まります。

[元・建築資材の商社マン]井上からのアドバイス①

夜の防犯性を考えるなら、玄関ポーチとアプローチの両方に人感センサーを設置。照明の「連動設定」にしておくと便利です。

リビング・ダイニング

<当社施工事例>

リビングやダイニングでは、「明るすぎて落ち着かない」という声をよく聞きます。
天井に並んだダウンライトはすっきり見えますが、全灯すると照度が高くなりすぎる場合もあります。

おすすめは調光機能付きのダウンライト
食事やリラックスタイムなど、時間帯に合わせて明るさを調整できると、心地よい空間をつくりやすくなります。

また、照明の「色」も印象を左右します。日中は白っぽい光(昼白色)、夜はあたたかみのある光(電球色)を使い分けるのが理想です。

[元・建築資材の商社マン]井上からのアドバイス②

ダウンライトだけに頼らず、スタンド照明や間接照明を組み合わせて“明暗のグラデーション”を作ると、雰囲気がぐっと良くなりますよ。

ダイニング

<当社施工事例>

ダイニングにおしゃれなペンダントライトをつけたい、という希望は多いです。
ただし、暗すぎる・位置がずれる・掃除が面倒という3つの失敗に注意してください。

テーブルの真上に設置するのが基本ですが、間取りの変更で位置がずれると違和感が出ます。

また、ペンダントライトはホコリがたまりやすく、食卓の上で掃除しにくいというデメリットもあります。

[元・建築資材の商社マン]井上からのアドバイス③

ペンダントライトを選ぶ際は、掃除のしやすさを優先してください。ガラスや金属など“つるっとした素材”を選ぶと長く清潔に保てます。

寝室・子ども部屋

<当社施工事例>

寝室や子ども部屋は、リラックスできる“やわらかい明るさ”が大切です。
夜は明るい光を浴びすぎると、眠りの質が下がることもあります。

調光・調色機能付きのシーリングライトを選ぶと、朝は明るく、夜はあたたかく照らすことができて快適です。

見た目のおしゃれさよりも、快眠をサポートする“光の質”を意識してください。

間接照明のメリット・デメリット

<当社施工事例>

間接照明は、空間を高級に見せる効果があり人気ですが、実際には「ほとんど使わない」という声も多いです。理由は、掃除の手間・コスト・使い勝手の3点。

造作工事が必要なタイプは10万円以上かかることもありますし、埃がたまりやすい構造だとお手入れも大変です。

「雰囲気を出したいけど費用は抑えたい」という場合は、壁付けのブラケット照明がおすすめです。

[元・建築資材の商社マン]井上からのアドバイス④

間接照明は“光の方向”がポイント。埃がたまりにくい「上向き照射タイプ」を選ぶと、デザイン性とメンテナンス性を両立できますよ。

照明の色(光色)の選び方

照明の色は大きく分けて3種類。

  • 電球色(あたたかい黄み):寝室やリビングなど落ち着きたい空間に。
  • 昼白色(白っぽい光):キッチンや書斎など作業する空間に。
  • 温白色(中間の色):どちらにも使える万能タイプ。

「昼は白い光、夜は暖かい光がいい」と感じる方には、温白色がちょうど良いバランスです。
リビングやダイニングのように時間帯で雰囲気を変えたい場所には、調色機能付きの照明をおすすめします。

[元・建築資材の商社マン]井上からのアドバイス⑤

迷ったら“温白色”を選びましょう。昼も夜も自然に感じられ、食事の色味もきれいに見えます。

ダウンライトとシーリングライトの違い

<左:ダウンライト/右:シーリングライト>

どちらも天井に埋め込むタイプの照明ですが、交換方法が大きく異なります

  • ダウンライト:見た目はすっきり。ただし球が切れたときは電気工事が必要。
  • ダウンシーリングライト:少し出っ張るが、自分で交換可能。

初期費用を抑えたいならダウンライト、メンテナンスのしやすさを重視するならダウンシーリングライトが向いています。
どちらも一長一短なので、デザインよりも「将来の手間」で選ぶのが賢明です。

よくある質問(FAQ)

Q1. リビングの照明は何個くらい必要?
→ 8〜10畳の空間で6〜8灯が目安です。照明数よりも配置バランスが重要で、壁や床の反射を活かすと少ない灯数でも明るく感じます。

Q2. ダウンライトを減らすと暗くなりませんか?
→ 床や壁の素材で光の反射率は変わります。白系のクロスや床材を使えば、灯数を減らしても十分な明るさになります。

Q3. ペンダントライトは後から追加できますか?
→ 配線や補強ができていれば後付けも可能です。最初の設計段階で“電源だけ仕込んでおく”のもおすすめです。

Q4. 人感センサーライトの誤作動が心配です。
→ 感度設定で調整可能です。風や車の動きに反応しないよう、設置角度を工夫すると安定します。

Q5. LEDの寿命はどのくらい?
→ 約40,000時間が目安。1日10時間点灯しても10年以上持ちますが、器具内部の電源部品の劣化で寿命が短くなることもあります。

まとめ

<当社施工事例>

照明計画は「おしゃれさ」だけでなく、暮らしやすさとメンテナンス性のバランスが大切です。
入居後に「ここ、もう少し明るくしたい」と感じても、後からの変更は意外と大がかりな工事になることがあります。

家族の生活時間や動線をイメージしながら、必要な場所に必要な明るさを計画しておくことが、
“失敗しない照明選び”への一番の近道です。

家の印象は「光の使い方」で決まります。長く心地よく暮らせるように、見た目と使い勝手のちょうどいいバランスを意識してみてくださいね。

この記事を書いた人

営業部 チーフ 井上 哲也

営業部 チーフ 井上 哲也

元・建築資材の商社マン。建築資材のプロとして私が家を建てるんだったら選ぶ、選ばないを中心に本ブログを書いています。「熱意は伝染する」私の大切にしている言葉です。お客様の熱意、私の熱意、そして現場の熱意、伝染し合って、素晴らしい家づくりに携われたらと考えています。

ブログ一覧

CONTACT お問い合わせ

些細だと思われることでも、
お気軽にお問い合わせください。

TEL.0743-78-1754 電話受付時間:9:00~18:00

※日曜日はお休みの社員が多く、つながりにくい場合があるかもしれません。申し訳ございません。ご質問は以下の「お問い合わせフォーム」でも受け付けておりますので、こちらもぜひご利用ください。

お問い合わせフォーム

※勝手ながら、事務所へご訪問いただく際は必ずご予約をお願いしております。
※当社では施工事例集などのカタログを作成しておりません。資料をご請求いただいてもお送りするものがございませんのでご了承くださいませ。詳しくは「良い家を安く建てるための取り組み」をご覧ください。