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土地探し

建てる前から「後悔」が決まっている土地5選!人気の街に潜む危険サインを見抜く方法

はじめに

「人気のエリアだから安心」「駅が近いから便利」
そんな理由だけで土地を決めてしまおうとしていませんか?

こんにちは。藤井です。
土地探しは、家づくりにおける最初の、そして最大の難関です。特に共働きでお忙しいご家庭にとって、限られた時間の中で理想の土地を見つけるのは本当に大変なことだと思います。しかし、建物はリフォームで直せても、土地の環境だけは、あとからどんなにお金を積んでも変えることができません。

今回は、一見良さそうに見えても、実は手を出してはいけない「危険サイン」が隠れた土地の特徴を7つ厳選してご紹介します。ネット上の「おすすめ」を鵜呑みにせず、プロが現地で何を見ているのか、その「目利き」のポイントをシェアしますので、ぜひ判断基準の一つに加えてみてください。

この記事を書いた人:元・大手HMの営業マン藤井

大手ハウスメーカーで10年間、営業担当として多くのお客様の家づくりに携わってきました。その中で、土地選びの知識がないまま契約し、住んでから「こんなはずじゃなかった」と後悔される施主様を目の当たりにし、「知識がないと損をする」という現実に直面しました。
また、実家は一級建築士も在籍する不動産会社で、土地探しから注文住宅まで“施主に寄り添う家づくり”をずっと見てきました。だからこそ、「難しい言葉を覚えなくても、要点だけ押さえれば土地探しは失敗しない」ということを、この記事を通してお伝えしたいと思っています。

[1]予算オーバーの元凶「建築条件付き土地」

まず最初に注意したいのが、「この土地で家を建てるなら、指定の会社で建ててください」という条件付きの土地です。人気エリアでよく見かけますが、これは不動産屋さんが土地と建物をセットで売って利益を確保するための仕組みです。

土地の立地は良くても、指定された建築会社が必ずしも「高性能な家づくり」を得意としているとは限りません。中には「土地さえ売れれば建物は二の次」と考え、断熱性や耐震性が低い仕様を標準にしているケースもあります。

理想の家を建てようと仕様変更を重ねた結果、法外な追加費用を請求され、トータルの予算が大きくオーバーしてしまう…という失敗談は後を絶ちません。

[2]安さの裏に罠がある「古家付きの土地」

次に、「古家(ふるや)付きの土地」です。一般的に「解体して更地にすれば安く買える狙い目」と言われることがありますが、これにはプロとしての注釈が必要です。

確かに、更地よりも競争率が低く価格交渉もしやすいのは事実ですが、「解体費用の見積もり」を甘く見ると痛い目に遭います。

古い家にはアスベスト(石綿)が含まれている可能性があり、その場合、解体費用は跳ね上がります。また、解体してみたら地中からコンクリートガラや浄化槽が出てきて、撤去に数百万円かかったというケースもあります。

「古家付きはお得」というネット情報を鵜呑みにせず、必ず契約前に解体費用の概算と、地中埋設物のリスク負担(誰が費用を出すか)を明確にしておくことが重要です。

[元・大手HMの営業マン]藤井からのアドバイス①

古家付きの土地を検討する場合は、不動産屋さんに「解体更地渡し(売主負担で解体してから引き渡す契約)」ができないか交渉してみてください。もしそれが無理でも、解体費用の見積もりを取り、総額で判断すること。建物のプロがいない状態で「多分これくらいで壊せますよ」という言葉を信じて契約するのはギャンブルと同じです。

[3]命と資産が脅かされる「低地・ハザードエリア」

駅周辺や商業地は、移動が楽な「平坦な土地(低地)」にあることが多いですが、これは水害リスクとトレードオフの関係にあります。

近年は、一級河川の氾濫だけでなく、都市部の大雨で下水道があふれる「内水氾濫」のリスクも高まっています。また、埋め立て地などは地震時の液状化リスクも無視できません。

「今まで大丈夫だったから」という言葉は通用しません。ハザードマップにかかっている土地は、万が一の際の安全性はもちろん、将来売却する際の資産価値も大きく下がる可能性があります。

[4]24時間逃げ場がない「振動・騒音」エリア

「駅チカ」「幹線道路沿い」は利便性が高い反面、生活環境としては過酷です。

最近の住宅は気密性・防音性が高いため、窓を閉めれば「音」はある程度防げます。しかし、電車や大型トラックが通るたびに地面から伝わる「振動」だけは、どんなに家の性能を上げても防ぐことができません。常に家が微かに揺れている状態は、自律神経を乱す原因にもなりかねません。

また、近くに消防署や救急病院がある場合の「緊急車両のサイレン音」も要注意です。深夜でも容赦なく響くサイレンは、静かな睡眠環境を求める方にとっては大きなストレス源となります。

[元・大手HMの営業マン]藤井からのアドバイス②

土地を見に行くときは、必ず「平日と休日」そして「昼と夜」の計4回チェックしてください。昼間は静かでも、夜になると大型トラックが増えたり、休日は人通りが激増したりします。 また、前面道路が「抜け道」として使われていないかも重要なチェックポイントです。地図では分からないため、ご自身で観察するのはもちろん、思い切って近隣の方に「朝夕の交通量はどうですか?」「抜け道になったりしていませんか?」と聞いてみるのが確実です。 契約後に気づいても手遅れです。少しの手間を惜しまず、時間を変えて現地に立つことで、将来の平穏が守れます。

[5]ご近所リスクが見える「住民マナー」が悪い土地

土地の形や日当たりは図面で分かりますが、隣人の質は図面には載っていません。

特に繁華街に近いエリアや、管理の行き届いていない住宅地では、夜間の騒音やゴミ出しのマナー違反といったトラブルが潜んでいる可能性があります。どんなに素晴らしい家を建てても、隣人がトラブルメーカーでは安らげる場所にはなりません。

[元・大手HMの営業マン]藤井からのアドバイス③

その土地の「民度」を測る一番の方法は、ゴミ収集所を見ることです。収集日ではないのにゴミが出されていたり、散乱していたりする場合、ルールを守らない住民がいる可能性が高いです。また、平日・休日の夜に現地を歩いてみて、違和感のある騒ぎ方をしている人がいないか確認する「探偵のような調査」も、自分たちの身を守るためには有効です。 さらに、少しマニアックなテクニックですが、近隣の方に直接聞いてみたり、近くの個人飲食店(理想は赤提灯系の居酒屋など)に入って、大将や常連さんに街の評判を聞いてみるのもおすすめです。街の古株であるお店の方は、ネットには載っていないリアルな治安や住人の雰囲気を知り尽くしていることが多いですよ。

よくある質問(FAQ)

Q1. 日当たりが悪い土地はやっぱりやめた方がいいですか?
→ A. 工夫次第で快適になるので、過度に避けなくても大丈夫です。
人気エリアで南向きの日当たり抜群の土地は、めったに出ませんし高額です。北向きや囲まれた土地でも、吹き抜けを作ったり、2階リビングにすることで、明るい家は十分に作れます。日当たりよりも立地を優先する場合、設計力でカバーできるポイントです。

Q2. 前の道路が狭いのですが、不便ではありませんか?
→ A. 車庫入れさえできれば、実は狙い目です。
建築基準法上、4mあれば家は建ちます。ご自身の車で現地に行き、駐車が可能であれば問題ありません。道路が狭いと通り抜けの車が来ないので静かですし、価格も抑えられていることが多いので、運転に自信があれば「買い」の要素になります。

Q3. 一方通行の道路沿いは不便ですか?
→ A. むしろ安全で運転しやすいというメリットがあります。
一方通行であれば、対向車とすれ違う心配がありません。狭い道でのすれ違いはストレスになりますが、一方通行なら自分のペースで運転でき、交通量も限定されるため、意外と住みやすい環境と言えます。

まとめ

<当社施工事例>

土地探しにおいて、「100点満点の土地」はこの世に存在しません。しかし、今回ご紹介した「振動」「災害リスク」「隠れたコスト」といった「住んでからでは解決できない致命的な欠点」だけは、絶対に避ける必要があります。

重要なのは、完璧な土地を探すことではなく、「許せる欠点(日当たりや道路の狭さ)」と「許せない欠点(健康被害や予算破綻)」を明確にすることです。

もし土地選びで迷われたら、不動産屋さんの「早くしないと売れますよ」という言葉に焦らされる前に、ぜひ一度、家の構造や資金計画まで理解している私たち専門家に相談してください。

一生に一度の家づくり、皆様が後悔のない選択ができることを心から応援しています。

この記事を書いた人

営業部 チーフ 藤井 駿

営業部 チーフ 藤井 駿

家づくりでのお悩みを一つ一つ丁寧に解決させて頂きます。山中木材で建てて良かったと思われるよう責任持ってご担当させて頂きます。

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