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サイディング・ガルバリウム・塗り壁|メンテナンス費を抑える「賢い外壁選び」とは
はじめに
<窯業系サイディングの外壁/当社施工事例>
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家づくりにおいて、外壁選びは「デザイン(見た目)」だけで決めてしまいがちです。しかし、実は住み始めてから「もっとメンテナンスのことを考えておけばよかった!」と後悔する人が、大半を占めるという現実をご存じでしょうか。
その原因のほとんどは、「数年後にやってくるメンテナンス費用」のリアルを知らないまま契約してしまうことにあります。
今回は、私が18年間にわたり、住宅関連の建築資材の商社マンとして営業してきた経験をもとに、「これは選んで正解!」「今の暮らしに本当に役立つ!」と感じる外壁選びの視点をお届けします。
私の実家はタイル工事と建材販売を手がける老舗です。子どもの頃から現場の空気を感じて育った「元・建材商社マン」として、カタログには書かれないデメリットや維持費の真実を、包み隠さずお話しします。
失敗パターン①「メンテナンスフリー」という言葉を鵜呑みにする
まず知っておいていただきたいのは、世の中に「完全なメンテナンスフリーの外壁」は存在しないという事実です。
「この素材は長持ちしますよ」という言葉を信じて選んだ結果、思わぬ出費に泣くケースが後を絶ちません。よくある「3つの勘違い」を紹介します。
[1]「塗り壁」のおしゃれさと引き換えのリスク
<塗り壁/イメージ>
職人の手仕事による塗り壁は非常に人気ですが、汚れが付着しやすいのが弱点です。
特に畑や学校が近くにある場合、土埃やコケが付きやすく、10年もすれば黒ずみが目立ってきます。美観を保つためのコストは覚悟が必要です。
[2]「ガルバリウム」は無敵ではない
<ガルバリウム/イメージ>
金属製で耐久性が高いイメージがありますが、自転車が倒れたりボールが当たったりすると簡単にへこみます。また、塗膜保証が10年程度の製品を選ぶと、意外と早く再塗装が必要になります。
[3]「タイル」なら安心?
<タイル/イメージ>
「タイルは焼き物だから一生モノ」と思われがちですが、タイルそのものは無事でも、目地(めじ)や窓周りのゴムパッキンは必ず劣化します 。そこから水が入れば、結局メンテナンス工事が必要です。
[元・建築資材の商社マン]井上からのアドバイス①

外壁の寿命を決めるのは「壁」ではなく「つなぎ目」!
ここで、プロとしてどうしてもお伝えしたい真実があります。
外壁の寿命を決定づけるのは、実は壁の板そのものではなく、板と板をつなぐ「シーリング(コーキング)」です。
シーリングとは、サイディングの隙間や窓枠にあるプニプニしたゴム状の素材のこと。一般的なシーリング材は10年ほどで硬化してひび割れます 。たとえ壁材が30年もつ高級品でも、つなぎ目が10年で切れてしまえば、そこから雨漏りし、足場を組んでの補修工事(=高額出費)が確定します。
外壁選びで失敗しない最大のコツは、壁の柄を選ぶ前に「シーリングは高耐久タイプですか?」と確認することです。
特に「ひび割れ15年保証」がついた高耐久タイプを選んでください。これを選ぶだけで、10年程度でボロボロになるリスクを避けられ、将来の安心感は段違いですよ。
失敗パターン②カタログの「機能」を見落とす
<窯業系サイディング/イメージ>
では、コストと性能のバランスが最も良い「正解」は何でしょうか?
私はタイル屋の息子でもあるのですが、これまでの経験上、最もおすすめなのは、日本で一番普及している「窯業(ようぎょう)系サイディング」です。
「普通のサイディング?」と思われるかもしれませんが、最近の製品は厚みがあり高級感が出ています。ただし、選ぶ際には以下の「3つの条件」を必ず満たしたものを選んでください。これがないと、普通のすぐ汚れる壁になってしまいます。以下の3点セットを揃えることで、窯業系サイディングは「最強のコスパ外壁」に進化します。
雨水で汚れを浮かして洗い流す機能です。特に「親水(しんすい)タイプ(水タイプ)」は汚れ落ちが良くおすすめ。
2. 「塗膜保証15年」以上を選ぶ
保証が10年のものは避けてください。15年保証があれば、実質20〜25年程度はきれいな状態を保てる可能性が高くなります。
3. 「高耐久シーリング(ひび割れ15年保証)」を指定する
前述の通り、ここをケチると全てが台無しになります。必ずセットで採用してくださいね。
[元・建築資材の商社マン]井上からのアドバイス②

足場代を節約する「セット・メンテナンス」の魔術
外壁塗装をする際、工事費の大きな割合を占めるのが「足場代」です。一度組むだけで十数万円以上かかります。
そこでおすすめなのが、「外壁と屋根の寿命を合わせる」という考え方です。
外壁を「15年保証・高耐久シーリング」にするなら、屋根も同じく15年〜20年程度もつ素材(高耐久のガルバリウム屋根など)を選んでください。そうすれば、20年後に一度だけ足場を組んで、外壁と屋根をまとめてメンテナンスできます。バラバラに工事をするよりも、トータルコストを大幅に節約できますよ。
【FAQ】外壁選びでよくある疑問にお答えします

Q1. 外壁の汚れが気になったら、高圧洗浄機で洗ってもいいですか?
→A. 基本的にはNGです。
テレビ通販などで見かけますが、外壁の塗装(塗膜)に至近距離で高圧の水を当てると、表面のコーティングが剥がれてしまう恐れがあります。汚れを落とす際は、優しく水をかけて洗い流す程度に留めてください。
Q2.「シーリングレス(つなぎ目なし)」ならメンテナンス不要ですか?
→A. 完全に不要ではありません。
板の継ぎ目がない商品は魅力的ですが、窓の周りや配管周りには必ずシーリングが存在します。また、建物は地震などで動くため、あえてシーリングで「遊び」を作っておく方が安心という側面もあります。シーリングレスを選んだとしても、窓周りの点検は必須です。
Q3.本物の木(板張り)の外壁に憧れますが、どう思いますか?
→A. メンテナンスをする「覚悟」が必要です。
木は経年変化で腐ったり反ったりします。美しさを保つには頻繁な塗装が必要です。「ズボラな性格だけど木の雰囲気が好き」という方には、本物の木ではなく、リアルな木目を再現した高耐久のサイディングをおすすめします。
まとめ
<窯業系サイディングの外壁/当社施工事例>
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外壁選びで大切なのは、カタログのデザインに惑わされず、「10年後、20年後のコスト」まで見通すことです。これらを意識するだけで、将来手元に残るお金が数百万円変わる可能性があります。家づくりは、建てて終わりではありません。長く安心して暮らすために、ぜひ「見えないコスト」にも目を向けてみてくださいね。
