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「ここに欲しかった…」新築のコンセント計画で失敗しないための完全ガイド
目次
はじめに

新築の家づくりで、間取りや内装と同じくらい日々の暮らしの快適さを左右するのが「コンセント計画」です。いざ住み始めてから「ここに欲しかった…」「家具で隠れて使えない!」と後悔する声は決して珍しくありません。
今回は、私が18年間にわたり、住宅関連の建築資材の商社マンとして営業してきた経験をもとに、「これは選んで正解!」「今の暮らしに本当に役立つ!」と感じる“アイデア”をお届けします。
また、私の実家はタイル工事と建材販売を手がける老舗の家業を営んでおり、子どもの頃から現場の空気を感じて育ってきました。今は住宅会社の営業という立場ですが、単なるカタログ知識ではなく、実体験やお客様から聞いてきた“本音”を大切にしています。
家族みんながストレスなく、笑顔で過ごせる家にするためのコンセント計画のコツを、分かりやすく丁寧にお話ししていきますね。
新居でのストレスをなくす!コンセント計画の基本ルール
<当社施工事例>
家づくりでは決めることが多すぎて、コンセントの場所まで完璧にシミュレーションするのは本当に大変な作業です。長年住宅に関わっているプロでさえも、実際に自分の家を建ててから「ここにもう一つあればよかったな」と思うことがあるくらいなんですよ。だからこそ、コンセント計画の大切な考え方として覚えておいてほしいのは、設置するかどうか迷った場所にはあらかじめつけておくということです 。コンセントを追加する費用はそれほど大きな金額ではありませんが、住んでから「ない」ことの不便さは毎日のストレスになってしまいます。
ただ、そうは言っても「もし付け忘れたらどうしよう」と重く考えすぎる必要はありません。どうしても困った場所があれば、最終的には市販の延長ケーブルを活用すれば大抵のことは解決できるからです。肩の力を抜いて、休日の過ごし方や毎日の動きをリアルに想像しながら、必要な部分をしっかり押さえるバランスの良い計画を進めていきましょう。
スマホ・掃除機・自転車まで「充電スペース」から考える配置
<当社施工事例/シューズクローク内のコンセント>
現代の生活で最もコンセントを使う場面といえば、あらゆる機器の「充電」です。これを部屋ごとに考えるのではなく、家全体の充電ステーションとしてどこに配置するかを考えてみてください。まず、毎日使うスマートフォンの充電場所。各居室に用意するケースが多いと思いますが、リビングでもどこにするか決めておくと便利です。ここを曖昧にしておくと、部屋中のあちこちからケーブルが伸びてしまい、せっかくのリビングが散らかって見えてしまいます。
次に、コードレス掃除機やロボット掃除機の充電場所です。これらはリビングに出しっぱなしにせず、ウォークインクローゼットや廊下収納の中にコンセントを設けて、そこに基地を作るのがお部屋をスッキリ保つ秘訣です。最近のロボット掃除機は自動でゴミを回収してくれる背の高いタワー型が増えているため、収納棚の下に配置する場合は高さの寸法に気をつけてくださいね。
そして、意外と忘れがちなのが電動自転車のバッテリー充電です。外の汚れがついていることも多いバッテリーを室内に持ち込まずに済むよう、シューズクローク(土間収納)の中に専用のコンセントを設けておくのが圧倒的におすすめです。
[元・建築資材の商社マン]井上からのアドバイス①
屋外のコンセントも「充電」や「電源供給」の観点で忘れずに計画しましょう。子供用のプールに電動ポンプで空気を入れたり、お庭のメンテナンスで電動工具を使ったりと、外の100Vコンセントは必須アイテムです。さらに将来、電気自動車に乗る可能性が少しでもあるなら、新築の段階で200Vのコンセントを設置しておくのが賢明ですよ。
「季節家電と空調」のコンセント計画
<当社施工事例/エアコン下のコンセント>
季節ごとに使う家電製品も、あらかじめ定位置を決めておかないと延長ケーブルだらけになってしまう原因になります。例えば冬場のリビングです。エアコンの暖房を使うと乾燥した風が出てくるため、エアコンの近くに加湿器を置いて、湿気を含んだ暖かい空気を部屋全体に循環させるのが家を快適に保つコツです。エアコン近くの足元に、加湿器用のコンセントを忘れずに確保してくださいね。
また、毎日の洗濯の負担を軽くしてくれる室内干しスペース(ランドリールームなど)にも専用のコンセントが必要です。室内干しで洗濯物が臭う原因のほとんどは換気不足によるものです。洗濯物にしっかりと風を当てるサーキュレーターや、湿気を取る除湿機を動かすためのコンセントを必ず設けてください。これで梅雨の時期のお洗濯も怖くありません。
[元・建築資材の商社マン]井上からのアドバイス②
洗面脱衣室のコンセントについて、非常に重要な注意点をお伝えします。「ドライヤーを毎回抜き差しするのが面倒だから、専用のコンセントに差しっぱなしにしたい」という声をたまに耳にしますが、これは大変危険なので絶対に避けてください。ドライヤーは常に通電させておくことを想定して作られていないため、故障や火災の原因になります。安全のためにも、使い終わったら必ずプラグを抜く習慣をつけてくださいね。
毎日の料理と食事をスムーズにする「ダイニング・キッチン」の工夫
<当社施工事例/キッチン側の防水コンセントに加え、カップボード側にも4口のコンセント>
キッチン周りは消費電力の大きな家電が集まるため、ここでの計画はとても大切です。背面の食器棚(カップボード)には最低でも2箇所のコンセントを設けておきましょう。気をつけていただきたいのが、電子レンジや炊飯器は大きな電力を使うため、必ず「専用回路」にして「アース付き」のコンセントを指定することです。これを忘れるとブレーカーが落ちやすくなってしまいます。
さらに、システムキッチンの作業スペース周辺にもコンセントがあると、ハンドミキサーやスライサーなどを使うときにとても便利です。水や油がはねやすい場所なので、カバー付きのコンセントを選ぶと安心してお料理に集中できますよ。
<当社施工事例/ダイニングエリアのホットプレート用のコンセント>
ダイニングエリアでは、家族でたこ焼きや焼肉を楽しむホットプレート用のコンセントを、テーブル近くの壁に設けておくことをおすすめします。テーブルの下の床に埋め込むタイプのコンセントもありますが、段差ができて歩く邪魔になったり、隙間にホコリや食べこぼしが入り込んだりしやすいため、実はお掃除の負担が増えてしまいます。少し離れても、ダイニング付近の壁に設置する方が後々のお手入れがずっと楽になります。
空間がもっと洗練される!コンセントの高さとデザインの秘訣
<当社施工事例>
コンセントを取り付ける高さは、床から中心までが約20センチから30センチ(大体25センチ程度)の場所が基本となります。これより低くすると見た目は目立たなくなりますが、毎回深くかがんでプラグを抜き差しするのが体への負担になり、使いにくさにつながってしまいます。基本の高さは守りつつ、学習机の上でパソコンを使いたい場合などは、用途に合わせて使いやすい高い位置に設置してみてください。
[元・建築資材の商社マン]井上からのアドバイス③
家具の配置が変わっても絶対に隠れないおすすめのコンセント位置があります。それは「部屋の出入り口にある照明スイッチのすぐ下」です。ドアの開閉スペースやスイッチの下には背の高い家具を置くことがないため、1箇所は必ずここを指定しておくと、掃除機をかけたりするときに確実にお役立ちしますよ。あわせて、インターネットのWi-Fiルーター置き場として、目立たない高い場所の棚にコンセントと空の配管(空配管)を通しておくことも忘れないでくださいね。
新築コンセントに関するよくある質問(FAQ)

Q1. 廊下や階段にも掃除機用のコンセントは必要ですか?
→ 現在は充電式のコードレス掃除機やロボット掃除機が主流になっているため、昔のように廊下や階段で直接コンセントにプラグを差しながら移動して掃除をする機会はほとんどなくなりました 。そのため、基本的には廊下や階段のコンセントは不要と考えて大丈夫です。
Q2. 将来子供が大きくなった時、子供部屋のコンセントが足りるか不安です。
→ 子供部屋には、対角線上の2箇所に設けるコンセントに加えて、「100Vのエアコン用コンセント」だけは各部屋に確実に準備しておくことをおすすめします。その他の家電については、もし差し込み口が足りなくなっても延長ケーブルで十分に対応できる程度の消費電力のものがほとんどですので、今の段階から深く悩みすぎなくて大丈夫ですよ。
Q3. 自分の趣味の道具が多い場合、どうやって計画を立てればいいですか?
→ 電子ピアノ、熱帯魚の水槽のポンプ、フィットネス用のバイク、ミシンなど、ご自身やご家族の趣味で使う電気機器をまずはリストアップしてみてください。そして、それを家のどのスペースで楽しみたいかを具体的にイメージし、そこに専用のコンセントを忘れずに配置することが大切です。
Q4. コンセント周りからの火災を防ぐために気をつけることはありますか?
→ プラグが中途半端に刺さっていて緩んでいると、その隙間にホコリが溜まってショートし、火事の原因になることがあります。プラグは根元までしっかりと差し込むこと、そして定期的にホコリが溜まっていないかお掃除をすることを心がけてください。
まとめ
<当社施工事例>
いかがでしたでしょうか。コンセントの計画はとても地味な作業に思えるかもしれませんが、日々の「ちょっと便利」「ちょっとストレス」に直結する大切なステップです。「どこでスマホを充電するか」「どこで掃除機をしまうか」といった、新しい家での毎日のルーティンを家族みんなで想像してみてくださいね。
完璧を求めすぎず、でも大切なポイントはしっかり押さえる。そんな肩の力を抜いた家づくりが、結果的に心地よい暮らしへとつながっていきます。
今回の記事を読んで、「うちのリビングの広さなら、どこにコンセントを配置するのが一番使いやすいかな?」など、具体的な間取りに合わせたアドバイスが必要な場合は、いつでもお手伝いいたします。もしよろしければ、現在検討されている間取りのレイアウトについて、一緒にもう少し深掘りして考えてみませんか?
