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【間取り実例】延床33.6坪!3世代が快適に暮らせる「完全同居型」二世帯住宅の工夫
目次
はじめに
<当社施工事例>
今回は、延床面積33.6坪という現実的な広さで、おばあちゃんと息子夫婦、お孫さんの3世代がお互いにストレスなく暮らせる二世帯住宅の間取りや仕様のポイントを紹介します。
二世帯住宅には、主にすべての設備を共有する「完全同居型」、玄関や水回りなどを部分的に共有する「部分共用型」、設備をすべて分ける「完全分離型」の3種類があります。今回ご紹介するのは、設備を共有しながらもプライバシーに配慮した「完全同居型」の間取りです。
二世帯住宅と聞くと、お互いに気を遣ったりストレスが溜まったりとマイナスなイメージを持たれがちですが、間取りの工夫次第でみんなが仲良く快適に過ごせる空間を作ることができます。
今回は、私が18年間にわたり、住宅関連の建築資材の商社マンとして営業してきた経験をもとに、「これは選んで正解!」「今の暮らしに本当に役立つ!」と感じる“アイデア”をお届けします。また、私の実家はタイル工事と建材販売を手がける老舗の家業を営んでおり、子どもの頃から現場の空気を感じて育ってきました。今は住宅会社の営業という立場ですが、単なるカタログ知識ではなく、実体験やお客様から聞いてきた“本音”を大切にしています。
親世代への思いやりが詰まった広々とした玄関と水回り
<当社施工事例>
家族が毎日使う玄関や水回りは、将来の暮らしやすさを見据えた工夫が大切です。まず玄関ですが、おばあちゃん世代が好む広さをしっかりと確保するため、シューズボックスのスペースを含めて約1.8メートルのゆとりある幅を持たせ、圧迫感のない抜け感を意識した設計になっています。玄関からは直接洗面所へ行ける動線を確保し、さらに将来足腰が弱くなった時のことを考えて、玄関から洗面、お風呂、トイレに至るまで至る所に手すりを設置して楽に動けるように配慮しています。
<当社施工事例>
水回りに関しては、将来おばあちゃんが車椅子での生活になっても一緒に暮らせるよう、洗面台は車椅子対応のものを採用しました。洗面台の横には、ドライヤーなどの小物を収納できる隙間収納を作っておくと非常に便利です。また、親世代にとって使い勝手の良いトイレにするため、ドアは引き戸を採用し、手すりもしっかりと取り付けています。洗面所の奥にある脱衣室は、ランドリールームとしても機能するように収納を設け、今回は衣類乾燥機を置かない代わりに、その上部のスペースを有効活用できる設計にしています。お風呂場は転倒事故が起きやすい場所でもあるため、滑らないよう手すりを複数設置して安全性を高めています。
家族の思い出を共有するLDK・和室と、居心地の良い親世代の個室
<当社施工事例>
家族全員が集まるダイニング・キッチンに隣接して、おばあちゃんの寝室兼リビングとして活用できる和室を設けています。この和室は扉を閉めれば個室になり、開ければLDKとなる間取りです。室内にはお仏壇を置くスペースがあり、他界したおじいちゃんと一緒にテレビを見ながら過ごせるようになっています。さらに、庭に繋がる広縁はゆったりとくつろげるだけでなく、セカンドランドリールームとしても使える実用性を持たせており、おばあちゃんの布団をしまう押し入れもしっかりと完備しています。
<当社施工事例>
また、同じくダイニングに隣接するおばあちゃん専用の部屋は、LDKから直接行ける便利な場所に配置しています。昔から大切にしているタンスを置けるよう、あらかじめ寸法に合わせてお部屋の広さを決め、思い出の品々を飾れるスペースも用意しました。荷物が多いことにも配慮し、1.2畳のウォークインクローゼットを備え、部屋からはお孫さんが遊ぶ姿を眺められるようになっています。
[元・建築資材の商社マン]井上からのアドバイス①
家づくりは機能性や損得だけではなく、亡くなったご家族との思い出や、共に暮らす時間を大切にすることが何より重要です。建て替え前の家で使っていた大切な「柱」を和室の空間や2階の壁のくぼみ(ニッチ)に再利用することで、いつまでもおじいちゃんが見守ってくれているような、心温まる空間にすることができますよ。
子育て世代の家事ストレスを減らす収納と動線のアイデア
<当社施工事例>
忙しい若夫婦の負担を減らすため、家事を楽にする動線や収納の工夫も随所に盛り込まれています。まず、玄関の近くには「身支度収納」を設けています。これは、幼稚園や小学校から帰ってきたお子様のコートやカバンが散らからないようにするための、ぜひ真似していただきたいアイデアです。また、靴をたくさん収納できるシューズクロークも広めに確保し、シューズボックスと併用することで、お花などを飾るゆとりも生まれます。
<当社施工事例>
ダイニングは5人で座れる広さを確保し、3世帯分の荷物で溢れがちなキッチン周りの収納力を強化しています。
<当社施工事例>
キッチンを少し奥まった位置に配置することで、幅2250mmの大きなカップボードを設置できるようにし、さらにメインとサブのパントリーを設けて収納不足を解消しています。また、親世代はゴミをこまめに出したがる傾向があるため、キッチンからすぐにゴミを捨てられる便利な動線と勝手口を用意しました。
適度な距離感でプライバシーを守る2階の子世帯スペース
<当社施工事例>
二世帯住宅で長く仲良く暮らすための大きなポイントは、生活音やプライバシーへの配慮です。そのために、2階の階段を上がってすぐの場所に、子世帯専用の「セカンドリビング」を設けています。ここは1階のリビングやおばあちゃんの部屋から一番遠い場所に位置しており、音を気にせずに過ごすことができます。広さを確保したセカンドリビングには、本が大好きなご家族のために、両側から使える奥行き30cmの使いやすい本棚を造作しました。
各居室の配置についても、6畳の主寝室には約2畳のウォークインクローゼットと約1畳のクローゼットの両方を設け、息子夫婦の収納を充実させています。4.5畳の子供部屋は、扉と収納を近い位置にまとめることで、奥にベッドをしっかりと置けるジャストサイズな設計です。さらに2階のトイレは、手洗い器をなくしてシンプルなタイプにし、上部に忘れずに収納棚を設置しています。
[元・建築資材の商社マン]井上からのアドバイス②
2階の子世帯スペースに水回りを設ける際、洗面ボウルの深さにはぜひ注意してください。浅くておしゃれなミニ洗面台を選んでしまうと、冬場に加湿器のタンクへ水を入れようとした時に入らず、結局1階まで降りなければならないということがよく起こります。2階でも加湿器に水を入れたいとお考えの場合は、タンクがしっかりと下に入る深いタイプの洗面台を選ぶことをおすすめします。
新築二世帯住宅に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 二世帯で共有するキッチンの収納は、どのように確保すればスッキリしますか?
→ 3世帯で暮らすとどうしても物が増えてしまいます。通常の動線にすると食器棚(カップボード)が小さくなりがちですが、キッチン全体を少し奥まった配置にすることで、幅の広いカップボードを設置しやすくなります。さらに、広めのメインパントリーに加えて、キッチン横に隠れパントリーを設けることで、十分な収納スペースを確保できます。
Q2. 限られたスペースでも、親世代の荷物をしっかり収納するにはどうしたらいいですか?
→ 高齢になると物を大切にされる傾向があるため、昔から使っているタンスを置けるように、あらかじめ寸法を測ってお部屋の広さを調整することが大切です。さらに、思い出の品々を飾るスペースや、1.2畳ほどの専用のウォークインクローゼットを個室内に設けておくと、お部屋が散らからずにスッキリと過ごしていただけます。
Q3. 子育て世代の家事や片付けの負担を減らす間取りのアイデアはありますか?
→ お子様が成長するにつれて物が増えていくため、玄関の近くに「身支度収納」を設けることをおすすめします。帰宅後すぐにコートやカバンを収納できるため、リビングが散らかるのを防ぐことができます。また、キッチンに勝手口を設けておくと、こまめに出したいゴミをすぐに外へ捨てられるため、お互いのストレス軽減にもつながります。
まとめ
<当社施工事例>
今回ご紹介したお宅の施工事例ページはこちら
【兵庫県宝塚市】3世代が快適に暮らせるセカンドリビング付き二世帯住宅のお家【写真21枚】
いかがでしたでしょうか。今回は、延床面積約33.6坪という広さの中に、3世代が快適に暮らすためのアイデアを詰め込んだ「完全同居型」の二世帯住宅のポイントをご紹介しました。
高齢になる親世代が使いやすいように引き戸を多用したり、手すりをしっかり設置したりするバリアフリーの工夫。そして、古い家の柱や思い出の品を大切にできる空間づくりは、家全体をとても温かい雰囲気にしてくれます。同時に、セカンドリビングの配置や玄関の身支度収納など、仕事や子育てに忙しい子世帯がリラックスでき、家事が楽になるような配慮も欠かせません。
家づくりは考えることが多くて大変かもしれませんが、このように広さをコンパクトにまとめて金銭的な負担を抑えつつ、家族みんなが配慮し合って暮らせる住まいづくりに、ぜひトライしてみていただければと思います。今回の記事が、皆様の家づくりの参考になれば幸いです。
