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憧れだけで選ぶと大後悔?新築注文住宅で「実は不要な設備・仕様」10選
目次
はじめに:限られた予算と広さを「本当に必要なもの」に使うために
<当社施工事例>
こんにちは、元・大手ハウスメーカーの営業マン藤井です。
家づくりにおいて、「契約時の見積もりから数百万円も金額が跳ね上がってしまった…」と、後悔してしまう方が後を絶ちません。SNSやモデルハウスで見かけた魅力的な設備をすべて詰め込もうとすると、あっという間に予算オーバーになるだけでなく、お手入れの手間が増え、かえって暮らしにくい家になってしまうこともあります。限られた予算と床面積を最大限に活かすためには、「本当に自分たちの暮らしに必要か?」と冷静に優先順位をつけることが何よりも大切です。
ただし、大前提としてお伝えしたいのは、「これらの設備のデメリットをしっかりと理解した上で、あえて導入することは何の問題もない」ということです。そこで、この記事では、採用する前に一度立ち止まって考えていただきたい10の設備・仕様について解説します。
この記事を書いた人:元・大手HMの営業マン藤井
私は過去に大手ハウスメーカーで10年間、営業担当として働いていました。そこで痛感したのは、家づくりにおいて「施主側に知識がないと大きく損をしてしまう」という厳しい現実です。現在は、そういった知識不足による失敗を防ぎたいという思いで情報発信を行っています。実家が一級建築士も所属する不動産会社ということもあり、注文住宅をよく知る専門家集団として土地探しから寄り添う環境で育ちました。その知識と経験を活かして、住まいづくりのヒントを伝えていきます。
1. 【玄関周り編】「便利そう」が裏目に出る落とし穴
「ウォークスルー型」のシューズクローク
※イメージ
靴のまま通り抜けができるウォークスルー型のシューズクロークは一見すると便利ですが、実際に住み始めると失敗を感じるケースが少なくありません。人が通り抜けるための通路スペースを確保しなければならないため、面積の割に実際の収納力が激減してしまうからです。また、リビングに入るまでの動線が遠回りになる間取りが多く、結局は家族全員が普通の玄関(表玄関)で靴を脱ぐようになり、ウォークスルー機能が全く使われなくなるという結果になります。
帰宅後すぐの「玄関手洗い」
※イメージ
感染症対策として玄関ホールに手洗い場を設ける間取りが人気を集めました。しかし、買い物から帰ってきた際、重い荷物を置き、上着を脱いでから手を洗いたいと考える方にとっては、玄関先の手洗いはかえって不便に感じられます。家族が一緒に帰宅した際に手洗い渋滞が起きたり、水ハネや石鹸のボトルが見えることで、家の顔である玄関が雑然とした印象になってしまうことも懸念されます。
靴を照らしてしまう「足元間接照明」
※イメージ
下駄箱の下に間接照明を入れるデザインはモデルハウスなどでよく見かけますが、一般的な家庭の玄関では注意が必要です。下駄箱の下というスペースは、日常使いの靴が何足も出しっぱなしになっていることがほとんどです。そこに照明を当てると、散らかった靴の雑然さをわざわざライトアップして強調することになってしまいます。間接照明で玄関を演出したいのであれば、視線が集まる正面の壁などを照らす手法を選んだほうが、空間全体がすっきりと美しく見えます。
2階の部屋が暗くなる「玄関吹き抜け」
※イメージ
バブル期などの昔の家づくりでは、豪華さを演出するために玄関を吹き抜けにする間取りが流行しましたが、現在ではあまりおすすめしていません。特に南側に玄関がある場合、そこを吹き抜けにしてしまうと、本来であれば2階の南面に設けられたはずの窓が設置できず、日当たりの悪い暗い部屋を生み出す原因になってしまうからです。玄関に開放感や華やかさが欲しい場合は、吹き抜けに頼らずとも、照明器具の工夫や壁の素材選びで十分に演出することが可能です。
[元・大手ハウスメーカーの営業マン]藤井からのアドバイス①
開放的な空間を作りたいのであれば、玄関ではなく「リビング階段」を活用するのが圧倒的におすすめです。2階建ての家を建てる場合、必ず階段が吹き抜けになります。その吹き抜けを2階に上がるためだけのツールにするのはもったいないです。LDKの開放感の手助けとしても利用しましょう。そうすれば、階段もリビングの一角になります。しかも吹き抜けもゲットできます。
2. 【水回り・キッチン編】毎日の家事をラクにするつもりが逆効果?
掃除の手間と寒さの原因「トイレ・お風呂の窓」
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水回りの窓は、建築費用のコストカットという理由だけでなく、室内の環境を快適に保つためにも原則として不要です。例えば、トイレの窓を東や西に配置してしまうと、強烈な日差しが差し込み、夏場はトイレが暑くなってしまいます。熱中症対策のようにトイレの中の環境を整え、日射遮蔽という観点からもトイレの窓はなくしてください。
浴室の窓も要りません。夜間に外から人影が映る不快感や、結露によるカビ掃除の手間が増え、さらには防犯上のリスクも高まります。現代の住宅は24時間換気システムが整っているため、基本的には付けなくて良いでしょう。
振り返り動作で床が汚れる「セパレートキッチン」
※イメージ
シンク(洗い場)とコンロ(火元)が通路を挟んで前後に分かれているセパレートキッチンは、デザイン性が高く複数人で料理しやすいというメリットがあります。しかし、効率を重視する方にはおすすめしません。洗った野菜をフライパンに移す時や、お湯がたっぷり入った重い鍋をシンクに運んで湯切りをする際、必ず「振り返る」という動作が発生します。この移動のたびに水滴や食材が床に落ちやすくなり、毎日の床掃除の手間が増えてしまうため、水平移動だけで作業が完結する一般的なキッチンのほうが実用的です。
将来の修理代が怖い「タンクレストイレ」
※イメージ
スッキリとした見た目で空間を広く使えるタンクレストイレですが、長期的な維持費の面でリスクが潜んでいます。便器とウォシュレットの機能が完全に一体化しているため、将来ウォシュレット部分だけが故障した際でも、部品だけの交換ができずトイレそのものを丸ごと買い替えなければならないケースが多いのです。家にトイレを2つ設置する場合は、一方は故障時に部分的な交換がしやすい従来のタンクありトイレにしておくことで、将来の急な出費リスクを分散させることができます。
[元・大手ハウスメーカーの営業マン]藤井からのアドバイス②
水回りやキッチンは、デザイン性よりも「いかに毎日の掃除や作業ストレスを減らせるか」を最優先に考えるべき場所です。見栄えの良さに惹かれたときこそ、10年後もその設備を綺麗に保ち、便利に使いこなせているかを冷静に想像してみてください。
3. 【空調編】快適性を損なうオーバースペック
高断熱の家には不要?「床暖房」
※イメージ
足元からじんわりと温まる床暖房に憧れる方は多いですが、高断熱・高気密化が進んだ現在の住宅事情においては、必ずしも必須の設備ではなくなっています。住宅自体の断熱性能をしっかりと高めておけば、冬場でもエアコンの暖房だけで床まで十分に暖かく過ごすことができるからです。床暖房は設置するための初期費用が高いだけでなく、昨今の電気代・ガス代の高騰を受けて「もったいないから結局ほとんど使っていない」というご家庭も多いため、費用対効果をしっかりと考える必要があります。
4. 【外観・インテリア編】将来の負担になる設備
とりあえずで作る「バルコニー」
※イメージ
バルコニー、屋上バルコニーは雨漏りのリスクや建築コストが高くなる上に、メンテナンス費用も大変です。基本的にバルコニーは付けず、作る場合でも必要最低限にしてください。
屋上バルコニーも憧れますが、屋上は暑く、バーベキューも最初の数回だけ。結果的に使わなくるケースがほとんどです。
[元・大手ハウスメーカーの営業マン]藤井からのアドバイス③
ちなみに、外に洗濯物を干したいだけなら、リビングやダイニングの大きな掃き出し窓の外に物干し金物を付ける方法もあります。このような折衷案を考えてコスト面と相談しながら、バルコニーを付けるかどうか決めてくださいね。
ライフスタイルの変化に対応できない「造作家具」
※イメージ
大工さんに作ってもらう造り付けのテレビボードやスタディカウンターなどは、空間にぴったりと馴染んで見た目も美しく仕上がります。しかし、家は数十年という長いスパンで暮らす場所です。将来、模様替えをしたくなった時や、子どもの成長に合わせて部屋の用途を変えたい時に、壁や床に固定された造作家具を撤去するにはクロスの張り替えなどの大掛かりな補修工事が必要になります。将来の売却時にも間取りの自由度を下げる要因になるため、置き型の家具で代用できないか一度検討してみてください。
新築オプションに関するよくある質問(FAQ)

Q1. お風呂の窓をなくすと、昼間でも暗くてカビが生えやすくなりませんか?
→ 24時間換気システムにより、湿気を外へ排出できるためカビは生えにくくなります。もちろん、同換気システムの排気口を洗面・脱衣室に設けることも重要です。
Q2.リビング階段にすると、冬場に冷たい空気が降りてきて寒くないですか?
→ 昔の家ではよく起きた現象ですが、現在の高断熱・高気密な家であれば家全体の温度差が少なくなるため、冷気が降りてくる不快感は大きく軽減されます。それでも心配な場合は、階段の入り口にロールスクリーンや引き戸を設けておくことで、空調の効きをコントロールすることが可能です。
まとめ:30年後の暮らしを見据えた「引き算の家づくり」を
<当社施工事例>
家づくりは選択の連続です。魅力的な設備を知れば知るほど、あれもこれもと取り入れたくなるのは当然のことです。しかし、不要なものを削ぎ落とし、本当に自分たちの生活スタイルに合ったものだけを残していく「引き算の家づくり」こそが、数十年後も後悔せずに快適に暮らせる秘訣だと言えます。
流行りのデザインやカタログの見た目だけで決めるのではなく、「日々の掃除は楽か?」「将来のメンテナンス費用はいくらかかるか?」という現実的な視点を持つことが大切です。信頼できる住宅会社の担当者としっかりと話し合い、ご家族にとって本当に価値のある選択をして、家づくりを楽しんでください。
